その5 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書

源泉所得税の納期の特例

④「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」

これについては、開業時の必須手続きとしては取り上げられていないことも多いので、スルーしていることは多いかもしれません。本来毎月納付しなければならない源泉所得税を半年に一度にできるというだけのものなので、手間の節約という効果だけですが。

③の青色事業専従者給与の制度を利用する場合、家族とはいえ従業員に給料を支払うわけですから、会社勤めの人たち同様に、給与から源泉所得税を天引きし、事業者がそれを税務署に納付しなければなりません。源泉税は本来翌月10日までに毎月納付しなければなりませんが、この制度を使えば、半年に一度の納付(7月と翌1月)にすることができます。なお、①の開業届で、「給与等の支払の状況」に何らかの記載した場合には、あなたは「給与支払事務所」になっていますので、たとえ実際の給与支給がなかったとしても毎月の報告が求められます。この特例申請を出すことで、毎月の報告義務も半年に一度でよくなります。

専従者給与どっちがお得?

ところで、節税のために専従者給与を支払うのに、所得税が発生してしまうのは不本意だなあ、と思った方いらっしゃいませんか。事業所得として所得税を支払うのか、専従者給与部分については家族の給与所得としての所得税を払うのか、いずれにしても税金は掛かります。ただ、所得税の税率は累進的ですので、詳細な解説は割愛しますが、家族の給与所得に対する税率の方が低いことが多いでしょうから、比較の上どちらがお得であるか判断できるでしょう。

非課税の範囲内に抑える

とはいえ、源泉徴収は手間ですし、健康保険や国民年金にも影響も心配だ、というご意見もあるでしょう。その場合には、毎月の給与を88,000円以下に抑えることで、源泉徴収は行わなくて済みます。また配偶者控除や扶養控除、社会保険関連では年額103万円、130万円、150万円などの壁がありますが、開業手続きのテーマからだいぶ逸れてしまうので、関連する別のサイトなどをご覧ください。

他の専門家への源泉税にも使える

なお、源泉所得税は従業員の給与だけではありません。士業の方々ならこれまでに講演や執筆などで個人的に報酬を得た際には源泉税を引かれていたかと思いますが、個人事業として専門士業を行う場合には源泉徴収は必要です。大手事務所とは違い、個人で士業を行うと、案件によっては仲間の士業に下請けに出したり、別の士業の方に専門業務を発注したりということも増えてくると思います。そのような際の源泉税納付にも特例が使えますので、専従者給与を源泉税のかからない水準に抑えていた場合でも、メリットはあります。

 

記載方法はこちらのサイトが柔らかく分かりやすいです。士業特有の項目は特にありません。

https://aoiro-shufu.com/report/52