その5 監査前のステージでの会計士の活用

監査法人を選定する前のステージにおける会計士の関与

監査法人が入る前の段階で、アドバイザーとしての公認会計士のサポートを仰ぐということが増えています。監査を受けるにあたってどのあたりが論点になるのか、何を整備すべきなのか、どのくらい準備期間が必要なのかといったことを事前に洗い出し、監査を受けて適正意見をもらえるよう事前に必要な準備をした上で、監査法人を選定することが時間の上でもコストの上でも有利になるからです。このような IPO の助言ができる独立会計士のリストが公認会計士協会にも掲載されていますので参考にすると良いでしょう。

 

リンク:日本公認会計士協会IPO支援に関わる独立開業の公認会計士名簿

 

公認会計士協会も積極的

監査法人の業界団体である日本公認会計士協会も、IPO支援に関しては積極的です。監査難民の問題を抱えつつも、会計監査以外の部分での公認会計士の役割は大きく、上述した監査前の会計士の関与や、社外役員、執行側の役員やスタッフなどの活用をバックアップしているようです。

 

社内会計士はあたり前?

最近の新規上場会社にはかなりの確率で社内に公認会計士がいるようです。CFOはもちろん、経理や経営企画の幹部或いはスタッフとして、社外役員としてもうってつけです。

IPO企業の監査やコンサルティング経験のある公認会計士であればより望ましいですが、会計監査の経験しかない会計士でも、ちょっと経験を積めば十分活躍できる人は多いです(当然、そうでない人もいますが。。。)。監査対応もスムースになりますので、検討の価値は大いにあるでしょう。