その2 当日のマスコミ対応

ストックボイス

注目される企業などでは合間を縫って報道機関による取材を受けることもあるようですが、よくあるのがストックボイスと言われるラジオ出演です。東証がメインスポンサーの投資情報番組で、地デジ(関東では東京MXテレビ)やインターネット経由で視聴できる番組です。新規上場の会社は、希望すれば社長が出演することができ、プロのキャスターからインタビューを受けます。新規上場会社の半数くらいは出ているのではないでしょうか。

 

投げ込み

午後3時に市場が閉まると東証の地下にある兜倶楽部という記者クラブに行って、資料を投函します。資料は当日の早朝に適時開示した資料および目論見書です。各書類の部数は予備を含めて50部程度です。何種類もありますし、目論見書の冊子も含まれていますので、かなりの大荷物です。遠隔地の会社は、主幹事証券会社に印刷を頼んでおいた方がよいかと思います。現代のこのネット社会において、このような紙の資料を投函するというのは、ほとんど儀式に近いようなものです。最近はすべてネットで完結してしまって、記者クラブへの投函は行わないというケースも多くなってきています。

 

記者会見

記者クラブへの投函が終わると、今度は同じ兜倶楽部の会議室で記者会見を開きます。記者会見には社長と管理担当役員が出席することが多いようです。

マスコミ各社が参加しますがこれは企業の注目度によって人数はまちまちです。記者会見の場では社長から会社の概要を説明し、その後質疑応答と個別の名刺交換などが行われます。

 

帰りの荷物は多め

この日は、いったん会社に戻った後、従業員たちと祝賀会でしょうか。しかし、東証からの帰り道は意外に荷物が多いです。東証からは上場記念の楯、上場記念の小槌、そして証券会社からは花束などを貰ったりします。もっともこのコロナ禍ではセレモニーが中止又は大幅縮小されていますので、その場合には記念品は後から送られてくるという味気ないものになっているようです。祝賀会も派手にはやれないですね。