その1 法に従う選択肢

すべての株式会社の義務

日本は法治国家ですから、決められた法律に従うことが国民の義務です。特に、会社法と金融商品取引法は 上場にあたって特に意識しなければならない法律です。

すべての株式会社は、上場するしないに関わらず、会社法を順守する義務があります。しかし、日常から会社法を意識して経営しているかと言われると、心許ないこともあるでしょう。会社法は株主や債権者の保護を主目的にしています。これに対して、金融商品取引法はまだ株主にはなっていない投資家も保護の対象に含めている点で異なっています。

今回は、上場するに際しての、会社法の遵守と実践について、お話ししていきましょう。

 

会社法に従う選択肢

会社法は全ての株式会社を網羅的に対象とした法規であり、様々な選択肢が用意されています。その中において、単に会社法を遵守しているというだけではなく、上場会社として正しい選択肢を採用していることが必要となります。

例えば、会社法は取締役会を設置していない会社を原則として書かれている法律になっていますが、上場会社は取締役会設置会社である必要があります。

取締役会の設置は上場規則において上場申請日から1年以上前とされていますので、1年に満たない場合には、上場申請が受け付けられませんので注意してください。

 

会社法上の公開会社とは?

上場会社は会社法上の公開会社である必要があります。ここで言う公開会社とは株式を公開しているという意味ではなく、全ての株式に譲渡制限が付されていない会社のことを言います。これは会社の定款により定めることになります。

会社法上、公開会社では取締役会を設置する必要があるとされていますので、この点においても、上場するにあたっては必然的に取締役会の設置が必要ということになります。

なお、譲渡制限会社から株式譲渡制限規定を外し公開会社になるには、株主総会の決議が必要です。詳細については後述します。