その2 ところで、上場と公開は同じ意味なの?

株式公開>株式上場

オールドプレイヤーでしたら、「新規株式上場」とは言わずに、「新規株式公開」という方がしっくりくるかもしれません。厳密には違うのですが、現在の制度上、ほぼ同じ意味なっているというのが答えです。

「公開」というのは、株式が不特定多数の一般の人たちにオープンになり、会社の与り知らぬところで自由に売買できる状況のことを言います。このうち、証券取引所に売買可能銘柄として登録されることを「上場」といいます。つまり「公開」の方が意味が広いということです。

 

昔は店頭公開というのがあった

1963年に創設された「店頭登録市場」は、証券取引所ではないものの、株式を自由に売買できる市場でした。この市場こそ、「上場」ではないけど「公開」されている市場で、正規の証券取引所に上場する際の登竜門として、ここに新規に登録することを「新規公開」と呼んでいました。

しかし、2004年にジャスダック証券取引所が発足し、この店頭登録市場が正規の証券取引所に格上げされたことにより、「上場」と「公開」の差がなくなりました。それ以降、「新規株式公開」よりも「新規株式上場」の言葉の方が多く使われるようになりました。

 

グリーンとフェニックス

では2004年以降、まったく同義になったかというと、実はそうではありません。

その後も、2018年まではグリーンシートという、上場ではないが公開という市場がありました。それも今ではなくなってしまいましたが、唯一、「フェニックス銘柄」というもののみ残っています。しかしこれは、上場廃止になった銘柄の残処理のために利用される市場であり、必須の市場でもないため、制度はありますが、現時点で実際の登録会社はありません。

 

どっちを使う?

もはや好みの問題ですね。東証は取引所ですから、「上場」という言葉を使います。当たり前ですね。

証券会社は本来の広い方の意味「公開」を使います。担当部署も大抵「公開引受部」などの名称です。

投資家は「上場」を好みます。さてあなたは…?